大学四年生の武島遼平は、卒業旅行として、ニュージーランド南島を訪れた。<br />現地でトレッキング中に道に迷った遼平は、銃を抱えた中学生ぐらいの少女と、その父親に出会う。<br />農場の飼料畑を食い荒らす野生化したウサギや山羊、ポッサムを狩りながら暮らしている彼らの生活は、遼平にとって、想像もつかないほど自由で、過酷で、逞しいものだった――。<br />現地在住の新鋭による、清新で伸びやかな雄編。<br />爽やかな読後感の傑作青春小説!