初秋の西穂高のキャンプ場で日系ブラジル人が刺殺された。<br />数日後、被害者の勤務先近くで、今度は主婦がレイプ未遂の末、メッタ刺しにされる。<br />二つの事件に関連性があると見た豊科(とよしな)署・道原刑事は、「日系ブラジル人の街」群馬県太田市で調べを進める。<br />捜査が難航する中、西穂高付近から第三の死体が発見された―。<br />人間の哀しい業(ごう)を描き、胸に迫る傑作ミステリー!