山之辺銀二郎は新婚早々、すぐ江戸藩邸の勤務を命じられた。<br />暫く独り暮らしに戻るのは辛いけど、出世は確実。<br />ところが大恩を受けた人の嫡男・草狩敬之介から、「憎い男と果し合いをやる。<br />助太刀を頼む」と切願された。<br />果し合いは勝っても死罪。<br />吉は凶に変わった。<br />だが銀二郎は頷いた。<br />(第一話・助太刀) 武士が掟に耐え、美しくも残酷に生き抜く士道小説の珠玉集。<br />