男四十九歳――はや「知命」の域に達しようとするが、地位は課長待遇。<br />出世コースからはずれているからといってひがみもせず、けっこうオフィスラブも楽しむ……。<br /> 戦争のさなかに青春を過ごしてしまった中年男の、ちょっぴりセンチメンタルな心情を、著者得意のユーモアで綴ってみせる、傑作哀愁小説集!