N大ワンダーフォーゲル部、秋のキャンプ。<br />奥多摩(おくたま)の山中に白い雨が降った。<br />雨はミルクのように白く、かすかに光っていた。<br />その雨滴(うてき)に打たれた男子部員、今井(いまい)に異変が! 日頃の鬱憤(うっぷん)が凶気にまで昇りつめ、二人の部員を殺害する。<br />山麓の町でも雨に濡れた人々が次々と事件を引き起こしていた。<br />白い雨が心の奥底に潜む憎悪を呼び覚まし、殺戮(さつりく)を導く。<br />戦慄のホラー作品。<br />