八尋由花は、恵まれた境遇にありながら、育児疲れとストレスから、わが子を窒息死させてしまう。<br />その後、雲仙の雪中を彷徨っているところを、女流陶芸家の乾陶子に救われる。<br />妊娠中の陶子は行方不明の恋人を捜していた。<br />やがて、由花の子殺し事件の公判が進行するなかで、意外な事実が明らかになる。<br />二人の女性の生き方を通して、「子は誰のものか」を問う力作。<br />