四国の寒村の若者がボロ船でアメリカに向かった。<br />貧しさゆえの密航だった。<br />時は明治44年2月。<br />リーダーの普元五十男を含む10名には2組の夫婦が含まれていた。<br />一行は幾多の危機を越え、61日目で大陸に到着したが、すぐ保安官に追われ、分散して逃走! 彼らの運命は……?『刃差しの街』『密漁船』と合わせ海洋三部作。<br />海育ちの著者だけに読者の魂を揺さぶる。<br />