私、桜井智花が働く花屋には、時々不思議なお客様がやってきます。<br />渋い色合いの花束にまるでそぐわない派手なリボンを選ぶ男性。<br />アマリリスの歌の歌詞をたずねにきた男の子……。<br />そんな小さな謎を一緒に暮らす小説家の嘉信さんに話すと、彼は意外な推理を語り始めるのです。<br />それが、素直にうなずけない話ばかりで──。<br />ほろ苦くて、でも温かい、連作恋愛ミステリー。<br />