社寺の境内で、大道芸を演じて生計を立てている塚野金三郎。<br />実は、剣にかけては、なかなかの腕利き。<br />ある日彼は、奥州某藩の侍に、藩士として他藩との試合に出てくれと頼まれる。<br />勝てば一両二分、負けても二分はくれると言う。<br />ところが、相手方の藩士からも、負けてくれれば二両やるが、と誘われて……。<br />さて、金三郎が獲得した礼金は? 味わい豊かな傑作時代小説集!