日之出商事食品課の猪木南男(いのきなみお)は、日頃から南の島にロマンを求める商社マン。<br />ところが、新企画をめぐるトラブルで課長を殴り、辞表を提出。<br />そこに、やり手の常務・吉川から思わぬ提案が出された。<br />大口客相手の競馬のノミ屋をやれというのだ。<br />不振の商社をたて直すこのアイデアは大当たり、莫大な収益をあげたのだが……。<br />競馬と日本人。<br />経済小説の重鎮が描く傑作。<br />