スーツ姿から「会社員」と呼ばれた稀代の大泥棒は、運命の女性と出会い泥棒から足を洗うことに。<br />二人が見つけた新居は、過去に盗みに入ったことのある中古の一軒家だった――(「家を盗んだ男」)。<br />ユーズド人工心臓を移植してから、食べ物の好みや行動が変わってしまった男。<br />心配する恋人の説得で、その心臓の前のオーナーをたどってみると――(「心臓異色」)。<br />異色作家が描く、どこか懐かしくてすこし不思議な短編集。<br />