大時化(おおしけ)の海の遭難事故によって、信頼の強い絆で結ばれた6人の仲間。<br />そのなかの一人、米村美月が、青酸カリを呷(あお)って自殺した。<br />遺された5人は、彼女の自殺に不自然な点を見つけ、美月の死に隠された謎について、推理を始める。<br />お互いを信じること、信じ抜くことを、たったひとつのルールとして――。<br />メロスの友の懊悩(おうのう)を描く、美しき「本格」の論理。<br />