航空機疑惑のため国会の証人喚問に立たされた井関弘志は放心状態にあった。<br />糾弾を受けるなか、総合商社・山紅の専務取締役まで翔け昇った自分の半生をふと振り返っていた。<br />入社十年目の春に到来した一大チャンス……。<br />航空機疑惑の渦中で翻弄されるエリート商社マンの栄光と挫折を鋭く抉った、長編企業小説の衝撃作!