牛乳配達の少年が谷川に落ちそうなところを、青年に助けられた。<br />それを近くで見ていた人妻の桂木朝子は、密会からの朝帰りだった。<br />彼女は翌日の新聞で、そのときの青年が殺人犯人らしいと思いあたる。<br />だが、自分は出頭するわけにはいかない。<br />一方、犯人は口ふさぎのためか少年を襲った!? 表題作をはじめ、抒情性と謎が見事に融合した傑作集!