三愛銀行外国部の次長・伊沢有二は三十代の若さでシンガポール支店長に抜擢された。<br />意気は大いに上がったが、そこは世界のトップバンクのマネー戦争の修羅場だった。<br />しかもソ連のクレムリン銀行がアジア・ダラーを狙う戦略を立てている。<br />人事の裏には政財界の思惑もあった。<br />銀行マンならではの視点で描く国際経済小説!