裁判員制度が開始され、もう誰もが人ごとではすまされない量刑の判断。<br />殺人と死体遺棄容疑、自首目前の逮捕、示談の決裂、死因鑑定の揺れ。<br />法壇と傍聴席の背後には不穏なさざ波が。<br />量刑に厳しいと評判の神谷(かみや)裁判長は審理の帰趨(きすう)をどう判断するのか。<br />情状の余地とは、人が人を裁くとは、量刑の客観性はどこにあるのか。<br />「正義」とは、「法」とはなにか。<br />一裁判官の職責と人間性を通して描く衝撃作!