有吉葡萄(ありよしぶどう)、30代半ば過ぎ、独身。<br />ローカルTV局の台本書きだが、本当はノンフィクション作家志望。<br />死んだ父が三年前に連れてきた初老の女・高岡鮎子(たかおかあゆこ)と横浜・山手の陋屋(ろうおく)に暮らしている。<br />二人の周辺で起きる事件を鮮やかに解いてみせる鮎子。<br />ポジティブな彼女の生きかたに、消極的な葡萄も次第に影響されて……。<br />軽快なテンポで読ませる、人情味あふれるミステリー!