「夫を殺して」。<br />愛人の穂波(ほなみ)の言葉に、宮島(みやじま)は身を震わせながらうなずいた……。<br />八ヶ岳山中で崖から突き落とし、事故に見せかけようとするが、失敗。<br />逆に自分が大怪我(おおけが)をしてしまう。<br />ところが、殺しそこねたはずの穂波の夫が、その直後から行方不明に! いったい何が? 二人はお互いを疑い始めて……。<br />息詰まる展開、迫真の心理描写で描く山岳ミステリの傑作!