明治17年、伊藤博文邸の新入り書生となった杉山潤之助の手記を、小説家の「私」は偶然手に入れた。<br />そこに書かれていたのは、邸を襲った恐るべき密室殺人事件の顛末だった。<br />奇妙な住人たちに、伊藤公のスキャンダル。<br />不穏な邸の空気に戸惑いつつも、潤之助は相部屋の書生・月輪龍太郎とともに推理を繰り広げる。<br />堂々たる本格ミステリの傑作、シリーズ第1弾!