日本でも陪審裁判が行われていた、昭和4年の京都。<br />銀行頭取が殺害され、邸(やしき)に放火される事件が起きた。<br />被告人である頭取の妻の愛人は、無実を主張。<br />ところが、被告側の有力証人が、衆人環視(しゅうじんかんし)の法廷で射殺されてしまった! 廷内にピストルが持ち込まれた形跡はなく、発射音を聞いた者もいない。<br />どんでん返しに次ぐどんでん返し――著者渾身(こんしん)の異色法廷ミステリー!