幼くして養父母を亡くした奈津江(なづえ)は、実姉と名乗る祭深咲(まつりみさき)に伴われ、実父が経営する施設〈祭園(まつりえん)〉に引き取られた。<br />そこに暮らす訳ありの少年少女たち。<br />廃屋と化した〈廻り家(まわりや)〉と呼ばれる奇怪な祈祷所。<br />得体の知れない何かが棲む黒い森……。<br />奈津江の出生の秘密が明かされるとき、惨劇は幕を開ける――。<br />閉鎖空間に渦巻く怪異と謎を描く、〈家〉シリーズ三部作最終章!