ヨイショをさせたら天下一品。<br />人呼んで「ホウカン探偵」法間(のりま)に、街の大立者(おおだてもの)から依頼が舞い込む。<br />「わが社の機密が漏洩しているようなので調べてくれ」というのだ。<br />が、真の依頼は別なところにあった。<br />物語は、一気に「日本の戦後史の闇」の告発へとつながっていく気配が……。<br />ホウカン探偵恐るべし! ユーモラス、そして深い哀感を胸に残す、探偵小説の傑作!