雅やかで妖しい古の都、京都。<br />彷徨う魂を鎮めるかのように繰り広げられる数多の「まつり」。<br />再び出会うことを運命づけられた人々は囃子に誘われる。<br />男を裏切った祇園の元・舞妓、理不尽な理由で結ばれなかった男女、ふたりの女とひとりの男の奇妙な三角関係……。<br />褥で交わされた睦言が情念と打算を駆り立てる。<br />「京おんな」の怖さ、切なさ、狂おしさに満ちた極上の官能短編集。<br />