青山の表通りから少し入った閑静な住宅街に、カミュという小さなバーがある。<br />入口に‘Camus’というプレートのある店が、この小説の舞台である。<br />カウンターのなかにいるマスターの秋月(あきづき)の目からみる‘人間模様’は、あくまでクール。<br />常連客とは一線を引く秋月だが、いつしか渦中に巻き込まれ……。<br />バーの照明は、訪れる客を役者に変える。<br />