新進作家・有坂信が手配した中元の依頼書に、他人のものが紛れていた。<br />神奈川の秋吉隆から東京の石野英也に贈った中元依頼書だった。<br />が、二カ月後、秋吉が死体で発見された! 好奇心から有坂は石野を訪ねるが、彼はなぜか秋吉を知らないと言う……?(「犯人のいない人生」) 犯罪の裏に人生が、社会がある。<br />森村誠一が犯罪をさまざまな角度から抉る問題作!