「おもしろい人生だった――」漁船でひしめき合う〃海の銀座〃で、一枚のメモ紙が、腐乱死体から見つかった。<br />身元は、かつてS商事でベトナムに赴任して以来、消息不明となっていた秋元厚朗だった。<br />誘拐? 逃亡? そして自殺? しかし、空白の21年間には、戦うことで自分を見つけようとした男の意外な事実が眠っていた――。<br />航空小説の第一人者が贈る感動の遺作。<br />