軍隊を脱走した‘私’と貴三郎は満州人に化け、帰国を策す。<br />だが、逮捕されたら銃殺の身。<br />逃亡は困難と悟った。<br />貴三郎は生活のため、慰安所を開設。<br />これが大繁昌した。<br />そこへ憲兵も現われ、身元を洗い出す。<br />そのとき終戦を迎えた。<br />‘私’と貴三郎は慰安所に火をかけ、天津から港まで歩く日本人を助ける。<br />二人は崇高な人間愛に燃えていた。<br />