若い姪と二人、都会暮らしの教授に仕送りしてきた生活。<br />だが教授は……。<br />棒に振った人生への後悔の念にさいなまれる「ワーニャ伯父さん」。<br />モスクワへの帰郷を夢見ながら、次第に出口のない現実に追い込まれていく「三人姉妹」。<br />生きていくことの悲劇を描いたチェーホフの傑作戯曲二編。<br />すれ違う思惑のなかで、必死に呼びかけ合う人々の姿を、極限にまで切りつめたことばで浮かび上がらせる待望の新訳。<br />