聖徳太子のガン死亡説を唱える学者夫妻が、それに反対する先輩と争い殺人を犯す、という推理小説『聖徳太子の謎』を書いた作家の山路(やまじ)が、雪の夜自宅で惨殺された。<br />山路は先輩作家の吉岡に作品をけなされた直後で、凶器は吉岡所有の脇指であった……。<br />巧妙なアリバイ・トリックと暗号を駆使した著者会心の本格ミステリー。<br />