18世紀末、商船から英国軍艦ベリポテント号に強制徴用された若きビリー・バッド。<br />新米水兵ながら誰からも愛される存在だった彼を待ち受けていたのは、あたかも邪悪な謀略のような「運命の罠」だった……。<br />緊張感みなぎるストーリー展開と哲学的な考察につらぬかれた現代性。<br />アメリカ最大の作家メルヴィル(『白鯨』)の遺作にして最大の問題作が、いま鮮烈な新訳で甦る。<br />