週刊誌のキャップをする兄から「私」に電話があった。<br />上海系の麻薬組織を追跡取材しているが、編集部には中国語を話せる者がいないので手伝ってほしいと言う。<br />早速私は大同というデスクの取材に同行することになった。<br />関西の広域暴力団までが絡むからくりが見えてきた。<br />そして、兄の首が切り落とされた! 温厚な男の中に眠る戦士の目覚めを、練達の筆致で描き切る。<br />