教え子の数村孝文(かずむらたかふみ)が父親に刺殺された――これは中学教師・倉園範子(くらぞののりこ)にとって悪夢のニュースだった。<br />〃問題児〃ではあったが、志望高校にも入り、笑顔で卒業したばかりだったのに……。<br />「家庭内暴力」という新聞記事に納得できない範子は、事件の背後にある真相を探る。<br />直木賞作家が、綿密な取材を基に〃子殺し〃と対決した渾身(こんしん)の力作!(『親と子の氷河』改題)