札幌に住む坂本留実は、戸惑いを覚えていた。<br />突然自分の口座に五百万円が振り込まれたのだ。<br />振込人は、新人作家で、短期間だが、留実が初めて愛した男・鳥海(とりうみ)昌夫。<br />五百万円は昌夫が小説で受けた賞の賞金らしい。<br />そして、一カ月後、彼は焼殺死体となって発見された。<br />途方に暮れた留実は、鳥海の担当編集者だった笹谷美緒に連絡をとるが……。<br />壮・美緒が二転三転の謎を解く!