園芸業を営む蔵本翔は身元確認で訪れた監察医務院で、2年7ヶ月前に別れた妻の死を知る。<br />自殺か事故に思われたその死には、踏み込むほどに物騒な事情が横たわっていた……。<br />篝火草(シクラメン)のように儚い妻の真実を知ったとき、翔はすべての過去と向き合うことになる。<br />ミステリー文学大賞新人賞受賞作家が描く、哀しみと緊迫感に満ちた傑作サスペンス!