奥飛騨(おくひだ)の山荘へ、震災で家族を失った、かつての隣人の三姉妹を引き取った希美子(きみこ)。<br />さらに姉妹を頼って来た七人の少女も受け入れることに。<br />ある日、カナ江にまつわる衝撃的な噂を聞いた希美子は、山荘の森にある巨木〈大海〉の根元から不思議な水差しを見つけた。<br />なかには、一通の封書と、小さな骨が……。<br />希美子はカナ江の謎に満ちた生涯を追う。<br />喪失した魂の復活をうたう大作。<br />