油問屋の若後家(わかごけ)の死体が空き店の奥座敷で発見された。<br />赤いしごきの片端を柱に括り付け、絞殺されていた。<br />下手人は男か、女か? 源次(げんじ)は女が顔を出したことがある写し絵の会を探る。<br />その後、死体のそばにあった妙なものから、元大奥勤めの女が浮かんだ。<br />さらに、源次は元同心・神子孫七(かみこまごしち)から同じ手口の事件を報される。<br />果たして、縺れた糸の先には……。<br />(表題作)