射撃のオリンピック強化指定選手としてモスクワ五輪をめざしていた長野県警所属の神稲貴之。<br />テルアビブ空港乱射事件の被疑者として拘束され、釈放後、地元の整備工場に勤め、逼塞した生活を送る荻窪克己。<br />ふたりの運命は、戦後の混乱期の謎を巡って、奇妙に交錯していた。<br />長野冬季オリンピック開会式の日。<br />テロの予告が届き、警戒の強まるなか、ふたりは、それぞれの過去を清算するために、動き始める――。<br />緊迫のサスペンス長編!