多香子は、届いた手紙を手にして息を呑んだ。<br />それは、母の親友・郁子が、死の直前に出したものだった。<br />そこには恐るべき告白が! 10年も介護した認知症の義母を、自らが手にかけていたというのだ。<br />片時も目を離せない我が儘な義母。<br />何も手を貸さない冷淡な夫とその姉妹たち……。<br />牢獄のような家の中で、何が起こっていたのか!? 女性心理を深く抉る傑作ミステリー。<br />