シングルマザーの里里の元へ、疎遠にしている母親からぶ厚い封筒が届く。<br />五十鈴加寿という女性が戦前からつけていたという家計簿だ。<br />備考欄に書かれた日記のような独白に引き込まれ読み進めるうち、加寿とは、男と駆け落ち自殺したと聞く自分の祖母ではないかと考え始める。<br />妻、母、娘。<br />転機を迎えた3世代の女たちが家計簿に導かれて、新しい一歩を踏み出す。<br />