ぼくらが公園に行くたびに見かける男の人の名前は「よみさか」。<br />ジャンケンに負けたぼくが、初めて声をかけた日、友達のタクミがいなくなった!(「すれちがう」)小説家の俺は稀代の殺人犯・佐藤誠について調べていた。<br />これから会う人は、彼の真実に最も近しい名探偵だ(表題作)。<br />変わらぬ日々にもがく人々の姿を通して、郷愁と感傷の先に待つ、かすかな希望を描く青春小説。<br />