海にも山にも近く自然に恵まれた風待町。<br />この町の小学五年生・久延丕彦は、たいてい一人で遊んでいた。<br />左足が不自由なため、少し臆してしまうのだ。<br />ある日、砂浜の漂着物から宝物を探していた丕彦は、水平線の向こうに太陽の雫が落ちていくのを目撃する。<br />誰にも言えない、異星人との交流は、その日から始まった――。<br />小さな港町にある病院を訪れる異星からの旅人との顛末を、少年の視線で色彩豊かに描いたノスタルジックSF。<br />