赤茶けた髪とそばかすだらけの肌で「にんじん」と呼ばれる少年は、母親や兄姉から心ない仕打ちを受けている。<br />それにもめげず、時に自分と向き合ったり、時にユーモアを発揮したりしながら日々をやり過ごすうち、少年は大人へと成長していく――。<br />著者が自身の子供時代を冷徹に見つめ直し、断章を重ねて綴った自伝的小説。<br />