火事で家族を失った須崎鷹哉は、伯父・刀根尚都の依頼で、彼が家令を務める屋敷のお嬢様・常磐井文乃の旅に同行することになった。<br />行き先は北の果て、稚内。<br />くわしい事情も知らされないまま辿り着いたのは、希代の霊媒・九条紫姫音の館だった。<br />文乃の目的は、16年前に紫姫音の後継者選びに参加した母・芙美乃に何があったのか知ることで、館には当時の参加者・関係者が呼び集められているというのだが……。<br />