28歳の息子・隆一が、職を転々とした揚げ句に実家に戻ってきた。<br />以来8ヵ月、ひきこもり生活を続けている。<br />母親を階段から蹴落とした隆一に反省をうながすが……。<br />逆上した息子に叩かれ続けても、父親はひたすら耐える。<br />胸中では自らの半生を振り返っていた。<br />(表題作) 義母の介護、熟年離婚、愛人との再会など、さまざまな夫婦の姿を通して、人生の機微を描く。<br />