家庭には無縁と思い込んでいた小説家の愛葉條司の考えは、娘・愛の誕生で一変する。<br />妻の志帆と共に成長を愛しく見守る日々の中、己を必要とする存在があることを知ったのだ。<br />だが、愛が間もなく3歳になるころ、異変は突如降りかかる。<br />その引き金は、志帆の抱える深い闇だった……。<br />親と子、妻と夫、男と女。<br />流れていく生の中で逃れえぬ関係を鮮烈に描く衝撃の長編。<br />