和久山隆彦の職場は図書館のレファレンス・カウンター。<br />利用者の依頼で本を探し出すのが仕事だ。<br />だが、行政や利用者への不満から、無力感に苛まれる日々を送っていた。<br />ある日、財政難による図書館廃止が噂され、和久山の心に仕事への情熱が再びわき上がってくる……。<br />様々な本を探索するうちに、その豊かな世界に改めて気づいた青年が再生していく連作短編集。<br />