皆が浮かれ、賑やかに踊るやすらい祭り。<br />商家で歓待を受けた蕪村が、鮒の塩漬けを土産にもらい機嫌よく帰途につくと……。<br />薄暗い草むらから若い公達が現れた。<br />「我はこの世の者ではない」と言う。<br />見目麗しい公達が、叶わなかった恋を語りだす。<br />その公達の正体とは!?(表題作) 画家で俳人の与謝蕪村が見聞きした妖たちの、もの悲しくもこころに響く物語九編。<br />