千葉県房総半島の漁師町。<br />「キリストさん」と呼ばれる古紙回収業の男は、町の人々に親しまれていた。<br />2人の少年は、その男に「神」を見た。<br />一方、新興宗教の頸木から逃れ、「地獄」を見てきた幼い兄妹。<br />この4人が交わったとき、悲劇は起きた。<br />そして、17年後、4人はそれぞれの形で「真実」と向かい合うことになる――。<br />現代社会の歪みを人間を通して描いた、魂の一冊。<br />