恋人と与那国島へ旅行に来た須藤周二は久遠花という美しい少女と出会う。<br />花は家庭に問題のある未成年たちを受け入れる「島留学」中の17歳で、なにかを探しているのだという。<br />周二には花の姿が遠い昔、不幸な事件で亡くした従妹の姿に重なって見えた。<br />数日後、花が姿を消し、島留学を営む栄門は周二にも協力を仰ぎ行方を追う。<br />やがて明かされる花の過去、そして花の‘探しもの’が見つかったとき、周二の心に去来したものは――