会社員の青年・梅木隆介はある夜、夫婦と名乗るヒッチハイクの男女を車に乗せた。<br />高貴さをも漂わせる美女と粗野な中年男は、まるで不釣り合いなカップルだった。<br />好奇心が燃え上がる梅木は、車に残された万葉の古歌が彫られたペンダントから女の正体を突き止めようとする。<br />だがそれは、甘い死の香りが漂う追跡行だった。<br />謎が謎を呼ぶロマンチック・サスペンスの傑作!